人生を破壊するスポーツ、豊かにするスポーツ

two man hiking on snow mountain 未分類
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機内で「ドリームプラン」という映画を見た。

テニス最強姉妹のセリーナ・ウィリアムズ、ヴィーナス・ウィリアムズ姉妹を育てた父親の話。

ほとんどすべての話を割愛するが、

自分が印象に残ったのは、姉妹を「若いうちからプロ」にさせなかったこと。

理由は、燃え尽きるから。

そして、社会を生き抜く力が身についていないから。

厳しいプロの道に突き進めば、

自然と勉学がないがしろになる。

結果、欲望をコントロールできずにドラッグに走ったり、

いろんな悪い誘いに引っかかったり、

自分の状況を判断しきれなくて、燃え尽きたり、

引退後生きていけなくなる。良いことがない。

早期にプロデビューした天才マルチナ・ヒンギスが比較として取り上げられるが、

彼女は4か国語話せるし優秀だから問題ないと、父親は言う。

 

スポーツそのものは素晴らしい活動だと思うが、

勉学の方が、その後の生活に大きな影響を与える可能性が高いことは

誰も否定できないだろう。

ローイングで日本一になれば、引退後の人生も日本一かと聞かれて

即答できる人はいないだろう。ほかの競技でも。

それでもボート部だからこそ、

漕げ漕げ、となってしまう。

漕げば大学に入れる、漕げば実業団に入れる、

その後は?転職が普通となっていく時代に、引退後も自己実現できる元日本一、メダリストはどれだけいるか。

子供心として、選手として輝いていた人は、

引退してもずっと輝いていてほしい。

実際には難しくともそれなりには輝いていてほしい。

スポーツは、いかに「今」に集中するかがすべてだが、

勉学は、「将来」のためのもので、スポーツとは相容れない。

だからこそ、選手にとって勉学は邪魔な存在でしかない。

だからこそ、きっとある程度強制させるしかないんだろうなと思う。

アメリカが、学力低い学生が試合に出られないように、

また週何時間まで、と活動時間を制限したり、

生理的な障害がある女性(女性アスリートの三主徴)の大会出場を認めなかったり、

実際どこまで運用されているかわからないけど、

スポーツ一辺倒にならないような仕組みになっている。

私は大学時代ボートに全振りしてしまった人間なので、なんとも棚上げだが、

日本もそういう時代にきているのではないかと思う。

スポーツをやっている人が好きだ。

それは今を生きているから。

だけど、そういう人が今後も輝いて今を生き続けるためには、

生きる力が必要だ。

今の自分にもないし、身につけなきゃいけないけれど、

コーチとして学生を指導するときに、

ボートに全振りさせることがないように、

その中でベストを尽くせるように、がんばっていきたい。

そのためにも、まずは自分、だなあ

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