「オリンピックに出場できた」ことは自分として
かなり大きな成功だった。
だからこそ、うまく消化することが困難だった。
成功をアクセサリーとして身に着けるのではなく、
本当は血となり肉となり、消化していかなきゃいけないのだろうけど、
若かりし馬鹿は、上手く消化することが出来なかった。
よく金メダリストたちが、
「感謝」「運が良かった」というのは、
成功に対して、自分の努力だけでは成せられなかった部分があることを、
既に認知していたからなんだろう。
逆に「努力がすべて」「私が頑張ったから成功した」という認識は、
実際そうなのかもしれないけど、ある意味傲慢なのかもしれない。
オリンピックに出れたのは28歳の時。
もし、まあないけど、
10代で甲子園優勝しちゃったり、
中学生や小学生で全国優勝しちゃったりしてたら、
自分の場合、より浅はかな自分だっただろうから、
より勘違いして、より嫌な人間になってただろうなと思う。
成功するのは難しいけど、
それをうまく消化することも甚だ難しい。
だからこそ、いろんな本を読んで
自分がちっぽけだと気付ける人を探したり、
人間の幅を広くしてくれそうな物語を読んだり、
そういうのが大事なのかなあと思う。
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