ボートは情報格差が甚だしいスポーツだと思う。
本がない。メディアがない。
YouTubeは英語しかないし
どうする?ってなった時に先輩に聞くぐらいしか近くに情報はない。
でもそれじゃ、強くなりたい人が強くなれないよね、不平等だよね、ということで
役に立つかわかりませんが
いまJPNでやっている練習メニューを
微力ながら解説しようと思います。
今日本代表が取り組んでいるのはフランスのメニューです。
フランスは代表を目指す団体は「みな同じメニュー」をするとのことです。
基本的な練習メニュー
(B1、B2、C2については後述)
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月 20km B2
15km B1
火 C2
15km B1
水 20km B1
オフ
木 20km B2
15km B1
金 20km B1
15km B1
土 C2
オフ
日 1時間バイクorエルゴ
オフ
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だいたいこんな感じです。
B1
レート16〜18で漕ぎます。
最初と最後の計3〜4kmはアップとダウンで
30分〜40分(6〜8km)のノンストップを2回、レストは5分ぐらいでやります。
心拍数は最高心拍数の8割ぐらい、乳酸値でいうと2.0以下なんですが、乳酸を毎回測れないのでだいたい心拍数で管理します。自分は150超えるぐらい。
B2
レート18〜20で漕ぎます。
これも最初と最後の計3、4kmはアップとダウンで
30分のノンストップを2回、レストは5分ぐらいでやります。
心拍数は最高心拍数の9割ぐらい、乳酸値でいうと2〜4、基本心拍数で管理します。自分は170ぐらい。
余談:B1、B2は(boatのBらしいです)
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低レートで漕ぐ理由
体力的な面
低レートで漕ぐとスピードが遅いので一本が重いです。だから強くなる。
技術的な面
低レートで漕ぐと時間があるので、超意識的にボートを漕ごうと思います。また低いレートで心拍数を上げることは、簡単ではありません。一本一本本当に大事にしないと上がりません。
精神的な面
一本大事にする、という意識が自然と身につきます。また練習は基本的にこれの繰り返しなので、「今日の練習死ぬわ」というのはありません。「毎日がキツイ」です。ちゃんとやればまじでキツイですし、適当にやれば全然キツくないというか、やめたくなります。
だから自主性が全てかもしれません。
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ウエイトトレーニング
C1は4種目のウエイト(ベンチプレス&ハイプル、スクワット&ベンチロー)を6回6セット、レスト5分でやります。
C2は10種目以上の種目を30回から70回を3周するトレーニングなんですが、基本的には上記4種目の数十回バージョンです。2秒に一回以上、休まないこと。
C1を何週間かやり、より重いものを動かせるようにして、C2を何週間かして持久的にやれるようにする、という感じです。(CはサーキットのC)
頑張ればいい、というものではなく、乳酸も4〜6以下で、心拍数も上がり過ぎては行けません。
乳酸値がオーバーすると有酸素能力を低下させるらしいので基本的に「頑張り過ぎるなよ!でもがんばれよ!」
って印象です。
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基本的にちゃんとやればクソきつい
ちゃんとやらなかったらやりたくなくなる
という感じ。
レース前はちょっと変わりますが、基本10日前ぐらいまでずっとこんな感じです。
「一歩、歩く」
それに全てを賭ける。
みたいな感じです。
これでフランスは金メダルを獲ったらしく。
すげーわ
(同じ種目の金メダリスト、フランス)
以上、練習メニュー編は終了です。
国のお金使ってるし、全てのボート選手に還元できれば最高なので、何かご質問ございましたらご連絡ください。
説明下手かもしれませんが答えられる範囲でお答えできればと思います。
コメント
お疲れ様です。
いくつか質問させてください!
乗艇におけるハイレート系のメニューはどんなことをしているのでしょうか?
乳酸値が高まると有酸素能力が低下するというのは医学的に言われてることなのでしょうか?
結果エルゴスコアは伸びましたでしょうか?
(体力的に伸びる練習なのか教えていただきたいです。)
フランス以外のトレーニングについて、もしご存知でしたら教えてください。
次のブログで書く予定ですが、基本的に短漕二回で終わりです。レース前に初めて高いレートで漕ぎます。
医学的かは知りませんが、言われてみるとそう思います。あなたはどう感じていますか?
エルゴはやっていないのでわかりませんが、積み重なっている感じはあります。フランスの選手のエルゴが5分台なので、体力的に伸びる練習なのだと思っています。
すみませんが存じません。ですが基本的に海外はレートが低いです。
[…] http://pirotirorin.com/archives/980 […]
返信ありがとうございます!
勉強になります。
有酸素能力が落ちるとは思っていませんでした。
素人から始めてるからかもしれませんが、乳酸値が高くなりそうなメニューを行なっていても、基本的には有酸素能力も他の能力も落ちることはなく伸びていたので。
すごく単純なことなのですが、レースの最初700mあたりと最後500mあたりは、ハイレートの練習できつさを体験していないともっときついのかなと思いました。
(ウェイトの中でそういったつらさを体験しているのかもしれませんが)
コメント失礼します。
高校でボートをやってる者です。
学校の練習だけでは軽いので持久系の自主練習をしたいのですが自分の家にはエルゴがありません。
60分runをやってみましたが、やはりエルゴより
脚を追い込めてないように感じました。
持久系のトレーニングでエルゴと同じような効果を得られるトレーニングはありますか?
階段を登ったり、脚系ではないですがスイミング、あとボートには直接関係ないですがバスケなど学生じゃないと基本できないスポーツを楽しみながら追い込む、などを思いました。