久しぶりに漕いだ。
漕いだといっても、エルゴという陸上のローイングマシン。
目的地に到達する二通りのやり方があると思っている。
「追いかける」か「逃げる」か。
「追いかける」というのは、「こうなりたい自分に向かって進む」といった前向きな行動。
「逃げる」というのは、「なりたくない自分にならないために進む」といった、ちょっと後ろ向きな行動。
希望とか、夢とか、わくわくとか、そういう気持ちが原動力、エネルギーになる「追いかける」と
恐怖とか、心配とか、嫌悪とか、そういう気持ちがエネルギーになるのが、「逃げる」だと思う。
人によって、どういう配分が一番エネルギーを出せるか、違っているのだろう。
負けたくないから、勝つのか。
勝つ喜びのために、勝つのか。
怒られたくないから、漕ぐのか。
自分のために、漕ぐのか。
だいたい自分は負けたくないから、っていう消極的な理由?からのスタートが多い。
ああ、俺って惨めだな、とか、場違いだな、とか、これからお先真っ暗になるんじゃね?っていう恐怖が
自分をつき動かせてくれることが多い。
こういった人間の最大の問題点は、一つの恐怖から逃げ切った後に、何も誰も追いかけてこないから、
動けない、ということにある。
誰かが、何かが、自分を追い込んでくるから、動けるのであって、
誰も何も無くなった時に、行き先を見失う。
夏休みの宿題を締め切りギリギリまでやらないのがきっと、そういう人たち。
スパルタの先生がいなくなって、何もしなくなるのが、そういう人たち。
一つの夢が叶って、
ただの無職か、オリンピックに出る無職かというハザマの中で、逃げて、
ちょっとひと段落したのだと思う。
次は、逃げるプロではなく、追いかけるプロになろうとしている。
また誰か、追いかけてくるかもしれないし、
また何か、引きずり込もうとしてくるかもしれないけれど、
追いかけようと思う。
世界一って響きに、ちょっと共鳴し始めた。
シカゴのカブスが
「108年ぶりにワールドシリーズに優勝した」のだから、
中野くんにもできるはずとお言葉を頂き、
確かにそうかもしれないと思う単純な中野紘志。
史上初という言葉が、年に何回聞くんだってぐらい耳にするんだから、
その一つになれないことはない。
今日のエルゴトレーニングはボート始めて、2年目ぐらいのスコアだったけど、
まあ、一つずつ頑張っていこう。
追いかけるプロに。
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