五輪選考を明確にしてほしい。

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「何かスポーツやってる?」

「はい、ボートをやっています。」

と言って、ボート競技を思い浮かべてくれる人はほとんどいない。

競艇だったり、カヌーだったり、公園のボートだったり、

別にボート競技を知らない人が悪いのではなくて。

(正解はこちら、1人乗り、2人乗り、4人乗り、8人乗りがあります)

日本のボート選手が五輪で勝てないから、強くないから

有名じゃない、注目に値しないから

だから、

誰も知らない。それだけのこと。

だからこそ、2020年、東京オリンピック。

おそらくどのオリンピックよりも日本人が注目するであろうオリンピックで

「ボート」の存在意義を大きくアピールしたい。

だからこそ全ての選手が五輪に出て、活躍したい、メダルを獲りたいと思っている。

「ボートやってます」

が、東京五輪を機に、混乱を生む言葉ではなくて意味のある言葉になってほしいと思うのは、全てのボート関係者の願いだと思う。

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だから、他の競技の選手同様、ボートの選手も、日々トレーニングを重ねている。

オリンピックの出場に向けて。日本代表になることを目指して。

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だが、日本のボート競技には問題がある。

全然選手想いじゃない。

どうやったら代表になれるのか、わからないから。

通常なら、

水泳や陸上のようなタイムスポーツであれば、

○○大会で、優勝、もしくは何位以内の選手が代表」と協会が定め、

それに向かって選手は全力を尽くします。

全力を尽くせるのは、何位以内という目標があるから。

どんな実績がある選手でも、人気のある選手でも関係ない。

その日に何位以内と決まっているからこそ、選手はその1日、その一瞬のために全力を尽くす事ができます。だと思っています。

ボートの世界大会でも、そうです。

何位以内が決勝、メダル、何位以内に五輪出場権を付与。

世界大会の場合はレースの前にルールが明確に決まっていて、「とりあえずレースをします、結果を見て、偉い人が入賞者を決めます。」なんて絶対にない。

その絶対にないことが、日本のボートの場合、普通に行われます。

「勝った選手が、日本代表。

何位以内だった選手が、日本代表。」

その記載があるのは1種目だけ(1人乗りの種目)で、

他の種目には「コーチが総合的に判断する」のみ。

代表枠があるのかさえわからない種目(8人乗り)、

どんなレースをして決めるのかすらも教えてもらえない種目(2人乗り)があります。

それで選手が、「その日」に向かって全力を尽くせるのでしょうか。

そもそも「その日」がどの日なのかわからない中で

環境的に全力を尽くせない選手を沢山生ませて、五輪でメダルを獲れるのでしょうか。

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2012年ロンドン五輪の際に、

ボート競技はオリンピック選考において、

スポーツ仲裁機構を通じて選考レースが無効、やり直しになった経緯があります。

予め定められていた選考ルールが、全レース終了後に強化委員会によって変更され、選手の順位が変わってしまった事が理由です。

勝った選手の落胆も、負けた選手の憤慨も、選手生命という命をかけているからこそ、言葉では言い表せないものだったのではないかと思います。

その結果か、裁判を恐れてなのか、東京五輪の選考において、明確な事を言わなくなりました。

勝った選手が代表とも、

何位だったら代表とも、

種目によってはどんなレースをするかも

何も。

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選手は「なんだかんだ、勝った選手が選ばれるだろう」と信じて、日々トレーニングに集中しています。

ではなぜ「勝った選手が代表」と明記しないのか。勝って欲しくない選手がいるのではないか、そう思ってしまうのは自分だけでしょうか。

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選手は明確な目標があって、全力を尽くす事ができます。

明確な順位がつくタイムスポーツだからこそ、どのレースに勝てば代表になれるのか、それとも勝っても代表になれないのか、はっきりしてほしい。


①8人乗りで日本代表になるための問題点。

協会の方針

「レースに出てください。派遣するかどうかはわかりませんが、検討する可能性をそれをみて考えます。」

エイトという、漕手8人、舵取り1人の9人が1つの船に乗って2km先のゴールを目指す、ボート競技最速の花形種目においては、

昨年、数十年ぶりに日本最高記録を更新し、日本史上最強チームとなったNTT東日本が

「東京五輪の出場枠をかけて、世界予選に出場したいから、エイトの国内選考レースを設けてほしい。全ての費用も出すし、その他の種目でオリンピックを目指している選手の邪魔をしない。協会の邪魔を一切しないから、エイトで選考レースをしてほしい、そして勝ったら、世界予選に出場させてほしい。」

チャレンジをしたい、ただそれだけ。

それなのに「高いレベル」の定義も、なぜペアでのレースなのかも示さず、選手はコーチの後出しじゃんけんにどうやって勝てばいいのかわからないまま、今も練習に臨んでいます。

本当に多くの関係者がNTT東日本の挑戦を応援しているのに。

自分のTwitterで募ったところ、1万人の規模であるボートの世界なのに、800を超すリツイート、いいね、がありました。

日本ボート協会はボート関係者の民意を反映していると胸を張って言えるのでしょうか。

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②2人乗りのダブルスカルの代表になるための問題点

何のレースをするかも知らされていません。

事前に決められた最大4人の中で、コーチが合理的に判断してレースを開催し、2人の選手を代表に決めます。

どのレースで勝てばいいのか、どのレースが一番重要で一番ピークを持ってくればいいのか、わからないまま、この種目の選手たちは「全部勝てばいい」と信じて、どの日かわからない「その日」に向かって日々トレーニングを重ねています。

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ボート競技が五輪で活躍するためには、選手が1日1日を全力で過ごさなければいけません。それは全て、「勝つため」です。

どうしたら「勝つ」のか、代表になれるのか、

はっきりして欲しい。

ここでこういうブログを書くのも、

協会内を通しても、変わることがなかったからです。

他の選手に迷惑をかけたくないので、今現役で実績のある選手に何か共同で、とも考えていません。

ブログに書いても変化はないかもしれません。

一昨年に書いたブログも、「コーチを信じる」ということで信じてもらえませんでした。

http://pirotirorin.com/archives/2154

それでも、万が一、選考ルールがはっきりしてくれれば、という万が一を信じて投稿します。

とりあえず、勝ちます。

がんばります。

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