環境の力。自分の力。
ブレドのクラブチームに入り、一週間以上過ぎた。
朝8時半から練習、夕方5時から練習。(8時過ぎまで明るい)
基本的に休みはなく、いつも誰かいる。
朝練習がメインで、午後練習は軽め、
小学生や中学生など、学校がある選手は午後だけの練習。
それが普通。ここの普通。
だから今のところ、日によってきつい練習、きつくない練習があるにしろ、
毎日そういう軸の中で生活している。
規則正しい毎日というのは、会社を辞めて一人で活動するようになって以来、無かった。
日本で一人でやっていた頃は、練習も多くて週10回、
それがこうして増えたのは、
全くもってチームのおかげ、環境のおかげだ。
大学で初めてボート部に入って、
朝5時起きが当たり前になり、
朝練がない日も5時に起きるようになった。
朝が強いわけじゃない。基本的にはずっと寝ていたい人間だ。
だけど、ボート部の活動としてそれが普通だから、そうなった。
それが普通になった。
一人になってからも週10回練習できたのも、
大学で週10回、11回普通に練習してたからといった、
環境の記憶がそうさせたのかもしれない。
考えれば考えるほど、自分を作ったのは環境であって、
自分の努力と言えるものは、
そうした厳しい環境を選んだことと、
そこに慣れるまで、普通に感じるまで粘ったことだったのかもしれない。
環境というのは、恐ろしく人を変えていく。
悪い環境に入れば、悪い意味でそれが普通になっていく。
良い環境になれば、良い意味でそれが普通になっていく。
週30回ぐらい練習するチームだったら、
それが普通になっていくんだろう。
努力というのはその世界に飛び込む一歩目のこと、
そしてその世界に慣れるまでの期間をいうのかもしれない。
自分の力、環境の力。
自分の努力でゼロから全て解決できると思うのは、
ある意味傲慢なのかもしれない。
世界一の漕ぎをみて、
世界一の選手に囲まれて、
それを見て何も感じなくなったら、普通に思えれば
自分が成長したことになるんだろう。
すごい人たちに囲まれて思う、無力感やちっぽけ感、
それが目標までの距離であり、環境に恵まれた証拠、一歩を踏み出した証拠。
自分が成りたいような人間が、普通にいるような環境に飛び込むこと、
そしてその厳しい環境に慣れるまで、何も感じなくなるまで耐えること。
踏み出す勇気と、忍耐力。
それできっと自分は変われる。
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