通用しない世界へようこそ。

スロベニア

スロベニアに来てまだ数日しか経っていないが、すごく長く感じる。

日本代表として海外遠征した時もそういう風に感じるけれど、

体感時間ってのはきっと長い方が充実しているんだと思う。

 

大学に入学した時も、「まだ4月か」と思っていたが、

あの4月は本当に長く感じた。東京さ初めてだったから。

「あっという間の4年間」のはずの大学も

思い起こせばきつい練習ばっかりで、記憶がなくなっただけだろう。

 

今スロベニアのbledという美しい街にいて、ボートを漕いでいる。

ハイレベルな選手ばかりなので、

「要はこのbledで一番になればいいんだな」と思ってひたすら練習している。

大学で、初めてボートを漕いだ時もそうだった。

「この戸田で誰にも抜かれなきゃいいんだな」

と思って昔は漕いでいたっけ。そんなことを思い出しながら漕いでいる。

 

日本で一番になって、なんか「抜かれてもいい、本番で勝てばいいんだ」とか

思うようになって、成長が止まったように思う。

目の前にライバルがいるってのは幸せなことだったんだなと今更に気づく。

仮想ではなく、目の前。しかも大量。ヨーロッパっていうのはそれがずるいなと思う。

 

大学の時は、戸田でダメだったら、俺はもうダメだと真剣に思っていた。

最後の部活動、立派な設備、そんな中で結果を出せなかったら、

「スポーツできなかったで賞」を受賞して生きていく羽目になる、

そんなのが嫌だったから、戸田にいる全ての選手に、誰にも抜かれないように頑張った。

 

今も、最後のオリンピック、立派な環境で、多くの方の支援を受けて、

それで結果を出せなかったら、

「詐欺師に近いで賞」を受賞して生きて行く羽目になるかもしれない。

そんなのが嫌だから、誰よりも早くこのbledのコースを駆け抜ける。

 

ブレドは本当に綺麗だ。これから観光シーズンということもあるのだろうけど、

「ヨーロッパの瞳」と言われるのが通常なくらい、潤っている。

 

依然としてスロベニア語もわからないし、英語もちぐはぐで、

そもそも日本でも新しい環境で友達ができるのに2ヶ月ぐらいかかる人間だから、

まあ長い目で、勉強しながら漕ぎながら、人見知りを直しながら

生きていこうと思う。

(日本人が本当にいないので、ぜひ笑 本当に美しい街です。)

 

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